Keepa APIを使えば、商品名や販売価格、販売数など様々な情報が取得できます!
一方でAmazon公式のAPIであるSP-API(公式サイトリンク)でも、Amazonの商品に関する情報が取得できます。
Keepaでしか取得できない情報もあれば、SP-APIでしか取得できない情報もあり、なかなかにごちゃごちゃしています…。
そこで本記事では、Keepa APIで最もよく使用されているであろう
- Request Products(商品情報を取得)
- Request Seller Information(セラー情報を取得)
の2つについて、取得できる情報をSP-APIと比較しながら整理していきます。
(リンクは当ブログの記事リンク)
- Keepa APIでどんな情報が取得できるか知りたい!
- SP-APIとの違いを知りたい!
- SP-APIとの使い分けを学びたい!
【概要】取得できる情報の違いは?
初めに取得できる情報の比較表をババンと提示しようとしたのですが、あまりにも情報量が多く目が滑ることが予測されたので、事前にざっくりポイントを整理しておきます。
まず抑えておきたいのは、KeepaはAmazonから情報を収集して保存するデータベース屋さんだということです。
KeepaもおそらくSP-APIも使用してデータを収集しているので、SP-APIと取得情報が重複している項目も多々あります。
「じゃあ、Keepaからしか取得できない情報は何なんだ!?」
ということで、ざっくり整理したのが下記↓↓↓です!
- KeepaがSP-API以外から取得した情報
- 過去の情報(価格履歴やランキング履歴など)
①SP-API以外から取得した情報がKeepaユニークなのはそりゃそうかって感じですね。
(取得方法は不明ですが、Keepaがスクレイピングをしているのでしょうか?)
②過去の情報は、Amazonから取得した情報をデータベースとして保存しているKeepaならではの情報と言えます。
参考にしている人の多い「Keepaのランキングのギザギザ」なんかも、この②の情報になります。
ざっくりとした指針として、
ということは言えそうです!
Keepa APIとSP-APIの比較表
Keepa APIとSP-APIの取得できる情報の比較表を作成しました!
まとめているKeepa APIのリクエストは
- Request Products(商品情報を取得)
- Request Seller Information(セラー情報を取得)
の2種類ですが(リンクは当ブログの記事リンク)、それでも項目が多かったため、ざっくり取得情報を分類して表を分割しています。
表の説明は↓↓↓にまとめています!
- 消費トークン列はKeepa API実行時に消費するトークン数です。
項目によっては追加トークンが必要になります。
トークンについてくわしくはこちらの記事をご参照ください。 - 「Catalog Items」、「Product Pricing」、「Product Fees」列はそれぞれSP-APIのリクエスト名で、項目列の情報がSP-APIで取得できる場合は「〇」になっています。
- SP-APIでは取得できない情報には青い下線を引いてあります。
Request Products① -商品の基本情報-
Keepaでしか取得できない有用な情報!↓↓↓
- 商品説明
- 商品の評価数&レビュー数
- 同一バリエーションのASIN
※同一バリエーションのASINの例
赤、青、黄のバリエーションがある商品で「赤」の商品を検索した場合、「青」、「黄」のASINも取得できます。
結果的にバリエーション数もわかるのでめちゃくちゃ有用です。
項目 | 消費トークン | Catalog Items | Product Pricing | Product Fees |
---|---|---|---|---|
商品名 | 1 | 〇 | ||
商品画像 | 1 | 〇 | ||
カテゴリ | 1 | 〇 | ||
JAN,EAN,UPC | 1 | 〇 | ||
バリエーションASIN | 1 | |||
商品説明(箇条書き) | 1 | |||
商品説明 | 1 | |||
パッケージの高さ | 1 | 〇 | ||
パッケージの長さ | 1 | 〇 | ||
パッケージの幅 | 1 | 〇 | ||
パッケージの重量 | 1 | 〇 | ||
パッケージ内の数量 | 1 | 〇 | ||
FBA配送手数料 | 1 | 〇 | ||
販売手数料率(%) | 1 | 〇 | ||
評価(星数)履歴 | +1 or 6~ | |||
レビュー数履歴 | +1 or 6~ |
Request Products② -価格&販売数-
Keepaでしか取得できない有用な情報!↓↓↓
- ランキング履歴
- 販売数(ランキング降下回数)
- 過去含めたカート価格履歴
- 最安プライム会員限定価格履歴
販売数の目安が分かるのはKeepaの真骨頂ですね。
また、ランキング履歴とカート価格履歴から、実際に売れた価格の目途をつけることもできます。
ただ欠点として、Keepaで送料を取得すると消費トークンが増えるので注意です。
プライム会員限定価格が分かるのも面白いですね。
現時点プライム会員限定割引を活用しているセラーが多くないので、筆者はこのデータをあまり使用していませんが、将来的には有用性が増す気がしています。
項目 | 消費トークン | Catalog Items | Product Pricing | Product Fees |
---|---|---|---|---|
ランキング履歴 | 1 | △(現在のみ) | ||
販売数(ランキング降下回数) | 1 | |||
Amazonの販売有無 | 1 | 〇 | ||
Amazon価格履歴 | 1 | △(現在のみ) | ||
新品最安価格履歴(送料抜き) | 1 | △(現在のみ) | ||
中古最安価格履歴(送料抜き) | 1 | △(現在のみ) | ||
カート価格履歴(送料込) | +2 or 6~ | △(現在のみ) | ||
FBA最安価格履歴(送料込) | 6~ | △(現在のみ) | ||
FBM最安価格履歴(送料込) | 6~ | △(現在のみ) | ||
中古最安価格履歴(送料込) | 6~ | △(現在のみ) | ||
最安プライム会員限定価格履歴 | 6~ |
Request Products③ -出品情報-
ここでいう出品情報とは、同一商品を販売している各出品者のセラーIDや販売価格などの情報です。
従って出品者の数だけ情報が取得されます。
※ただし取得数が多くなると消費トークンが増えます
詳しくはこちらの記事のoffers の項目をご参照ください。
主に下記画像↓↓↓で分かる情報になります。
Keepaでしか取得できない有用な情報!↓↓↓
- 新品出品数の履歴
- 各セラーの販売価格の履歴
大体SP-APIのProduct Pricingで取得できる情報と同じです。
ただ、出品数の履歴が分かるのは便利!
- 出品数が急増→値崩れが起きそう…。
- 出品数が急減→規制があった??
などの参考にできます。
項目 | 消費トークン | Catalog Items | Product Pricing | Product Fees |
---|---|---|---|---|
セラーID | 6~ | 〇 | ||
出品価格&送料の履歴 | 6~ | △(現在のみ) | ||
プライム会員限定価格履歴 | 6~ | |||
FBAかどうか | 6~ | 〇 | ||
商品コンディション | 6~ | 〇 | ||
コンディション説明テキスト | 6~ | 〇 | ||
カート取得セラーID | +2 or 6~ | 〇 | ||
カート価格(送料込) | +2 or 6~ | 〇 | ||
新品出品数履歴 | 1 | △(現在のみ) | ||
中古出品数履歴 | 1 | △(現在のみ) |
Request Seller Information
Keepaでしか取得できない有用な情報!↓↓↓
- セラーの名前
- 出品しているASIN数
- 出品しているASINのリスト
出品しているASINのリストが分かるのが超便利!!
目利きの良いセラーを見つけたら、そのセラーのASINをリサーチできます。
ただ、ASINのリストを取得すると消費トークンが激増します。
- 最新の出品ASINリスト→50トークン消費
- それ以外(古い可能性あり)→10トークン消費
なので、計画的にリクエストする必要があります。
詳細な仕様はこちらの記事をご参考ください。
項目 | 消費トークン | Catalog Items | Product Pricing | Product Fees |
---|---|---|---|---|
セラーの名前 | 1 | |||
会社の住所 | 1 | |||
評価数 | 1 | 〇 | ||
肯定的な評価数 | 1 | 〇 | ||
肯定的な評価割合の履歴 | 1 | |||
合計評価数の履歴 | 1 | |||
FBA販売を行っているか | 1 | |||
出品しているASIN の数 | 1 | |||
出品しているASINのリスト | 10 or 50 |
SP-APIでしか取得できない情報
逆にSP-APIでしか取得できない有用な情報をまとめました。
いろいろありますが、個人的によく使用するものをピックアップしています。
取得できる独自情報
- 消費期限管理の対象かどうか
- 商品のユニット数
解説
Catalog Items API では消費期限管理の対象かどうかが分かります。
筆者は最初のフィルタリングに使用しています。
商品のユニット数は参考にすることはありますが、正直データが不正確なことも多いので参考程度ですね…。
ちなみに商品のユニット数とは別に「商品数」という情報も取得できます。
1袋12個入のお菓子が3袋の商品の場合、
- ユニット数 : 12
- 商品数 : 3
となるはずです。
(情報が正確なら笑)
取得できる独自情報
- 各セラーが設定しているAmazonポイント
- 各セラーの出荷までの時間(最短-最長)
解説
Amazonのカート取得は設定しているポイント数を考慮しているようなので、Amazonポイントが分かるのは非常に重要です。
逆にKeepaでは(たぶん)Amazonポイントが分からないのがけっこう致命的…。
加えてカート取得には出荷までの時間も影響しているようなので、各セラー出荷までの時間が分かるのも有用です。
「出荷が遅い取り寄せのセラーばかりだから仕入れてもOK」のような判断ができます。
取得できる独自情報
- 販売手数料
解説
販売手数料率(例 10%など)はKeepaでもわかりますが、正確性はSP-APIが上です。
Keepaは恐らく10,000円で販売した際の販売手数料を手数料率(%)に変換していますが、Amazonでは価格により手数料率が変わるカテゴリーもあります。
(例:ビューティカテゴリは1,500円以下は8%、1,500円を超える場合は15%です)
従って、正確に手数料を算出したい場合は、実際に販売する価格でSP-API(Product Fees API)から手数料を入手することをお勧めします。
【まとめ】Keepa APIとSP-APIの使い分け
最後にKeepa APIとSP-APIの使い分けの目安を整理します!
Keepa APIを使った方が良い場面
- 過去の情報(ランキング履歴、価格履歴…)が欲しい
- 商品のバリエーション数やASINが欲しい
- 商品の評価数が欲しい
- 商品の販売数が欲しい
- セラーの出品ASINが欲しい
SP-APIを使った方が良い場面
- 現在の販売価格が欲しい
Keepa APIだと送料取得に追加トークンが必要で、Amazonポイントが取得できない…。 - 正確な販売手数料が欲しい
Keepa APIだとカテゴリによって販売手数料%がずれる可能性がある。